肝疾患の障害年金:アルブミンは検査方法でデータが異なる

2014年6月から肝疾患の障害用の診断書が変更となりました。

その中でアルブミンと言う検査項目についてはどの検査法で測定したデータかを示すようになりました。

 

この検査項目は現在の本邦の病院・検査施設において採用されている検査方法としてBCG法とBCP改良法(厚生労働省のホームページでは「改良型BCP法」と表記されています)がほぼ半分ずつです。

 

この2つの方法ですが、元々BCG法が主流でしたが、アルブミンに特異性が高い試薬であるBCP改良法に置き換わってきています。

 

検査データを比較すると肝疾患で問題となる基準範囲より低値の領域ではBCG法よりBCP改良法の方が若干低いデータとなるとの報告があります。

 

問題は肝疾患の判定に使われているChild-Pugh 分類では血清アルブミンはBCG法の数値を使うことになっているため、検査方法の違いをどう取り扱うか?と言うことです。

そこで色々議論された結果、データの換算については日本臨床検査医学会に検討を要請されたようです。

それを受けて日本臨床検査医学会が昨年末に「血清アルブミン測定値についての提言書」を発表していますのでご紹介しておきます。

 

換算方法は・・

「単純にBCP 改良法でアルブミンが3.5 g/dl はBCG 法の3.8 g/dl に相当すると考え、3.5 g/dl 以下の場合、一律にBCP 改良法による測定値に0.3 g/dl を加えた値をBCG 法での推測値と近似するに留める。」

(「血清アルブミン測定値についての提言書」より)

 

BCP改良法が3.5dL以下の低値領域ではその数値に0.3足した値はBCG法相当ですよ!

とのことです。

 

 

あっ!言い忘れました。

 

この換算はあくまでも障害年金の時に使用するものと考えておいてくださいね。

 

 

 

2014.06.11 

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